友達と遊んで、電車で帰る。友達の家は京王線沿線に大体点在しているから、新宿からぽつぽつと友達は電車を降りていくのです。そして僕一人になってしまう。と、おもむろにポケットの中の携帯音楽プレーヤーを取り出してBPM140くらいの音楽を聞きながら眠そうにしている隣の他人を気にしている。
電車を降りてコツコツと歩いていくその遅さにイライラして早く家に帰ってしまいたい。そして俺は家で漫画を読んだり映画を見たりしたいんです。
すると不意にすぐ前を歩いている女の人が目に入る。
少し急いで歩いている。きっと家に帰る途中なんだ。彼女もまた音楽と歩みに没頭している。
風に髪が揺れている。あ、とワタクシはそこで思う。
あの、まさに神的な、龍涎香と同義であるような匂いが、神秘的な大気中のエーテルを介して鼻をくすぐっている!
その瞬間ワタクシは感傷的なみそっかすへと化学変化する。全精神はあらぬ空想へ全力疾走している。全く別の生き物に変化している!
こんな雰囲気の映画を我々は制作しております。
映画サークルKINO
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